黒バスshort stories ver,Christmas
第5章 一枚上手 ≪黒子テツヤ≫
「テツ君」と呼べば「なんですか?」と必ず答えてくれる。
それは嬉しいんだけどなんとなく、名前を呼んでしまうときは恥ずかしくなって目を逸らす。
「ところで、紫苑さん。」
「何?」
名前を呼ばれて不思議に首をかしげると彼は笑顔でこういった。
「何でもないです。」
「…」
やられた。と思った。いつも私がやってることをやり返された気持と、面白可笑しい気持ちが混ざり合って口をぽかんとあけていた。
勝てそうで勝てない、そんな彼だから余計好きになってしまう。