黒バスshort stories ver,Christmas
第4章 メレンゲのように軽くチョコのように甘く ≪紫原敦≫
「しーたん、お菓子食べよ~。」
テーブルの上に置かれているのはクッキーやチョコ、マカロンから市販のお菓子そしてケーキなどなど、これでもかと言うほどお菓子が載っている。
「…結構、作りすぎちゃったね…」
これらの市販のお菓子以外は、先ほど私と彼で楽しく作った手作りお菓子。改めてその量の多さに目を丸くする。
そんな私とは対照的に彼はさっそくとばかりにメレンゲのお菓子を一つつまんだ。
「ん~。流石しーたん。なんでも作れちゃうね~。これとか、凄く美味しい~。」
彼が食べたメレンゲのお菓子には、刻んだアーモンドが入っていて、軽めの触感がふわっと口の中でとろける。本当?と身を乗り出すとぽいっと口の中に放り込まれる、甘い甘いお菓子。
「ね?」
「ほんとだ!むっくんのおかげ~。」
「俺~?ありがとう~」
彼はへらっと笑うと、次々にお菓子を手に取る。私も適当にチョコをつまむとぱくっと加えた。冷たくてひんやりと
した感じが唇に伝わる。