<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第242章 愛する貴女との誕生日 ― 三成&姫 ―
舞様が私を慕っていてくださったという事実に、私は信じられず固まってしまう。
「…舞様…」
再度私は舞様を抱き締める。
自身の誕生日に最大に素晴らしい贈り物をいただけた。
「舞様、冗談じゃないですよね…?」
私はまさか、と思いながらも聞くと、舞様も私の背中に手を回しながら言ってくださる。
「冗談でも『好き』なんて言わないよ」
誰からも愛される舞様が、私を選んでくださった。
「ありがとうございます…」
景色が何故か少しにじんで見える。
こんな幸せな誕生日であるにも関わらず。
「舞様…貴女をいつまでも愛します…」
舞様に私の気持ちを伝え、舞様を抱き締める腕を緩め、口付ける。
「駄目ですね…舞様を離せそうにありません…」
私の舞様への愛は深まるばかりで、この抱き留める手は離したくないのです。
「舞様、愛してます…」
この言葉だけ何度も舞様へ届けばいい、何度も繰り返し口にのぼさせる。
二人の愛が誕生日の夜に甘く溶けていくのです…
<終>