<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第231章 寒くても愛する ― 家康&姫 ―
冬が近づいた、その日。
「うーっ、寒くなったねぇ」
布団から出るのを拒むように、俺の足に自分の足を絡める舞。
「…ねぇ、朝から俺を煽ってるの?」
俺が聞いてみると、そんなつもりはなかったらしい舞は、俺の言葉に自分の態度に改めて気付き、途端真っ赤になって俺を見る。
「ええっと、その…そういう、つもりは…無く、て…」
「無いのに、こういう事、するんだ?」
俺は舞の顔を覗き込むと、益々赤くなって舞はこちらを見る。
「ええと、だから…その…寒くて…」
「よし、じゃあ、二人で温まろうか?」
俺はぎゅっと舞を抱き締め、ごろりと布団の中で舞を組み敷く。
俺を見上げる舞は何度もこんな体勢になっているのに、毎回恥ずかしそうは顔を見せる。
「家康…もう、朝、だよ…?」
「朝だから何?あんたが俺を煽ってきたんでしょ」
舞の寝間着の腰紐を俺はひっぱって解くと、はらりと白い肌を見せ舞は慌てる。
「いえ、やすっ…朝、だから、その…夜に…しよ?」