<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第219章 いつでも愛する ― 幸村&姫 ―
「おい、舞、こんなところで寝ると襲われるぞ」
俺が声を掛け肩を揺すると、何がどうしたのかとはっと目を開けた舞は、きょろきょろと周囲を見回した。
「…ゆきむら?」
「こんなところで寝てたら、犯してくださいと言っているようなもんだぞ」
俺が鼻をつついて言うと、舞はさっと赤くなり言う。
「ちょ…ちょっとだけのつもりだったの…つい…ごめん…」
素直に謝ってきたのでこっちのほうが拍子抜けしたが、でもからかうように俺は言う。
「ま、今のうちに疲れをとっておけば、夜は思い切り可愛がれるしな」
俺の言葉は目を丸くした舞は言う。
「え…そんなつもりじゃ…いやだぁ…」
「なんだよ、俺とじゃ嫌なのか?」
俺は顔を舞の真ん前に突き出し、嫌だと言った舞に真意を問う。
「あ、そうじゃなくて…恥ずかしいって事だよ…幸村と過ごせるのは嬉しいよ…」
途端もじもじしながら答える舞が愛しくて可愛くて、俺はそのまま抱き締め口付ける。
「…ん…は…ふ…」
舌を絡ませくちゅくちゅと聞こえる音は、夜には別な場所からも聞こえてくるだろうと俺は想像してしまい、今すぐ舞を抱きたくなってしまい、陰に隠れているのを良い事にそのまま襲ってしまった。
夜もたっぷり俺のものとわかるように愛するから、舞、覚悟しておけよ?
<終>