<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第21章 イケメン戦国英雄伝説序章 ― 全武将 ―
安土城、大広間。
いつものように武将達が勢ぞろいしていた。
「またこの面々で集まって、安土の治安はどうなっているんだ」
秀吉がむっつりとして言う。
「おまけに毛利元就、おまえまでなんでいるんだよ!」
幸村も安土にちゃっかり来ている一人なのに、言う。
「どうどう。パリピな元就さんもいたほうが楽しいと思って呼んだんだ」
佐助が、しれしれと幸村に説明する。
「おまけにそこに二人、知らないやつまでいるが?」
光秀が、離れたところに座す、男二人を見る。
「俺は今川義元だ。全くなんで俺まで呼ばれたんだ?」
「俺は森蘭丸。どうして俺も呼ばれたかわかんないよ」
「お二人は人が足りないのでお越しいただきました」
「なんだかわからんが、楽しい事なら俺がやる。もっとぐっちゃぐっちゃに混乱に貶めてやる」
「元就さん、貴方がぐっちゃぐっちゃ言うといやらしく聞こえるので、それ、止めてください。それに混乱はさせなくて良いです」
佐助は真面目に元就に答えた。
「前置きは良い。今回はどうして集まったのだ」
信長の低い声があたりに響く。