<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第207章 恋は青色 ― 姫&政宗 ―
L’amour est bleu.
恋する心に色がついていたら何色なんだろう?
でも、今の私の恋の色は、きっと青。
空の青、海の青、そして大好きな政宗の瞳の青。
今日は一緒に温泉へ連れて行ってくれる。
一緒に温泉に入って何があるのか、政宗と一緒だから想像は出来るよ。
恥ずかしいけれど、政宗と入ったお湯の中でお酒を呑むのは、きっと楽しい。
話題の豊富な政宗だから、次から次へといろいろな話しをしてくれる。
私は笑いながら彼の話しを聞き、たまに聞かれる、未来の生活の事を話す。
「へぇ、馬には乗らないのか、それに、馬より速い乗り物があるのか」
「うん、自転車とか車とか。たくさんの人を乗せて移動するのは、電車とか飛行機」
「ははっ、全く言葉を聞くだけじゃ、意味がわからないな」
面白そうに笑った政宗に、それぞれがどんなものが説明すると、政宗は目を輝かせて私の話しを聞き、時にその乗り物について質問をし、驚きで目を丸くしたりする。
その様子はおとなの男性ではなく、新しいおもちゃを手に入れた少年のような表情。
「うふふ」
私はその政宗を見て笑ってしまい、すると、政宗は私が笑ったのがどうしてなのか、と聞いてきた。