<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第202章 追い掛ける ― 政宗&姫 ―
「へぇ、舞のいた時代では、空を飛べる事が出来ていたって?」
俺は興味深々と舞に聞いた。
この戦国の移動手段は馬や舟。
ところが500年程未来から来た舞によると、移動手段はそれこそいろいろあって空まで飛べてしまうらしい。
「異国へはどのくらいで到着するんだ?」
「うーん、行く先にもよるけれど、南蛮って言われるところだと一日あれば到着するよ」
「一日で南蛮へ着くのか?」
「うん、ほぼ一日飛行機に乗ってないとならないけどね」
「ひこうき?」
聞いた事の無い言葉に首を傾げると舞が教えてくれる。
「空を飛ぶ乗り物の事だよ」
「ふぅん、それに乗ると異国へ早く行けるのか?」
「うん、飛行機が移動手段としては一番早いね」
「ほぅ…」
俺は人差し指と親指を軽く自分の顎に掛ける。
未来には馬より早い、刺激的な乗り物があるようだな。
信長様が異国の事を知りたいと思われるのも無理ないな、と舞の話しを聞いているとつくづく思う。