<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第195章 貴方を望む ― 姫&秀吉 ―
「あー、舞、おまえ、本当に可愛いな。俺だっておまえの事が大好きだ」
私の聞きたかった言葉、今、秀吉さんの口からはっきり聞けた。
「秀吉さん、嬉しいよ…大好き…本当に大好き…」
「俺もだ、舞」
そして私は顔をあげて、ひとつお願いをした。
「ひとつだけお願いして良い?」
私のお願いに目をぱちくりさせる秀吉さん。
「…口付けして欲しい」
私の表情を見て理解してくれた秀吉さんは、益々きつく私を抱き締めて言う。
「おいおい。口付けだけか?俺はおまえの全てが欲しいんだけどな」
勿論だよ、私は大好きな貴方のもの。
貴方と全てをわかちあって、ひとつに溶けていきたい。
秀吉さんが私のあごをすくって、ちょっとたれ目な顔が近付く。
そして、口付け。
唇が触れあうだけで、からだが蕩けそうになるのは、貴方が好きだから?
口付けだけで私のからだからちからが抜けていき、秀吉さんがそっと私のからだを支えながら横たえる。
そして、二人の甘くて激しい一夜が始まるの。
「秀吉さん、お誕生日おめでとう」
<終>