<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第191章 も・も・い・ろ・と・い・き ― 姫&幸村 ―
案の定私の言葉に赤くなる彼。
「おまえな…そんな可愛い事言われたら、おとこがどうなるかわかってるのかよ」
そして、彼の唇と手が私のからだのあちらこちらに触れ、私はその快感にからだをくねらせ、もっと幸村が欲しいと口に上らせた。
「ああ、もっと愛してやる。腰抜けてもしらねーからな」
そして私は桃色吐息。
彼のからだが私を覆い、私の全ては彼のものになる。
「幸村、愛してる…だから、めちゃくちゃにして…」
「だからっ、そんな事可愛い事言うなって言ってるだろ」
彼の息が浅く荒くなり、二人の動きが同化していく。
ねぇ、幸村、ずっと大好きだよ。
だって私が未来へ帰らず、この時代で幸村と生きていく事を選んだ程なんだからね。
それだけ幸村を愛してるし、離れたくないよ。
二人の息が合わさった時、ふと桃の花が香る。
部屋に飾られた桃の花が香り、二人の愛の跡を隠すの。
「…そろそろ起きるぞ」
「うん、幸村、おはよう」
「おはよう、舞」
彼の笑顔と口付けで、私の心はいっぱいになった。
<終>