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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第180章 妬心 ― 光秀&姫 ―


「それは…ごめんなさい…そういうつもりは無いんです」

素直に謝る舞に、俺は加虐心が湧き出るのを止められない。

「おまえにそのつもりがなくても、隙があるからおとこはその隙をついてくる。おまえは隙がありすぎるのをわかっていない」

「…どういうのが隙があるんでしょう」

そこまで戻らないとわからないのか。

俺は舞の腕を掴み、そのまま後頭部をもう片手で支えながら押し倒す。

「その表情全てだ」

「…え…」

「その目、その唇。おまえの醸し出す全ての要素が、おとこを酔わせる」

俺は後頭部を支えていた手で舞の目や唇をなぞると、舞の表情がおんなの色香を含んだものに途端に変わる。

「みつ…ひで…さん…」

舞の両手が俺の背中に回り、片手で俺の背中をなぞる。

俺を煽るその指も、俺には愛しいおんなのもの。

「ふっ…このまま他のおとこに色仕掛けした仕置きを受けてもらうとするか」

「そんな…色仕掛けなんて…」

目線を泳がせる舞に、息がかかる程近付いて俺は舞を見やる。

「していないか?していただろう?俺にはそのようにしか見えなかったがな」

俺はたぶん妬心を剥き出しにし、舞に仕置きをし尽すだろう…

俺も焼きが回ったものだな。

こんな小娘の態度に一喜一憂させられているのだから。


<終>
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