<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第169章 ひとりよがり ― 蘭丸&姫 ―
あの美しい人は、俺では相手にならなかった。
誰にも知られずそっと二人で交わした口付けに、舞様は瞳を潤ませて俺に言った。
「蘭丸くん…秘密にしていて…秘め事は秘め事であるからこそ燃えるでしょう?」
俺達の秘密、いつの間にか愛し合う仲になっている事。
俺はみんなに言いたいけどね、だってこんな可愛い舞様を俺のものに出来たんだよ?
他の人達だって舞様を狙っているの、わかるから。
でも舞様が秘密にしたいと言うなら仕方ないけどね。
そっと夜に舞様の部屋に忍び、人知れず舞様を愛する。
いけない事をしているようですっごく俺は激しくしてしまい、舞様は途中で何度も「待って」と俺に頼んでくるけれど、俺は待てないからどんどん自分を送り込むんだ。
舞様の艶めいた表情が何とも言えないくらい色っぽくて、その顔を見ているだけで俺はまた自分が滾ってくるのを感じるんだ。
「へぇ、とうとう舞と寝たんだ?どうだ?なかなか抱き心地良かっただろう?」
ん?この声は政宗様だ。
舞様と寝たって誰がどういう事?
俺は廊下で話す政宗様とどなたかの声を拾う。
相手は、家康様か。