<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第168章 熱情 ― 姫&政宗 ―
政宗の胸に顔をぶつけて見上げると、柔らかい笑みを浮かべた政宗の顔がせまってきて、私はあっという間に政宗と口付けをしていた。
「ん…ぅ…」
政宗の口付けは情熱的で私はそれだけでからだの熱があがり、蕩かされていく。
「あーあ、何て顔だ。こんなところで俺を煽るのか」
「なっ…口付けてきたのは政宗でしょう」
煽っていないのに煽るのかと言われ、つい言い返すと政宗はますます不敵な笑みを浮かべて私の腰に手を移動させる。
「台所でするのもなかなか乙かもな」
「ちょ…何する…ねぇ、政宗、やめ、て…」
突然政宗の、腰にさがった手が着物の裾を割り、私のからだの中心を触れだした。
「だめ…ねぇ、人が来たら…」
「人払いは最初からしているさ。俺が声を掛けるまでこの辺りには誰も来ねぇ」
「…もぉぉ…」
高まる熱を政宗によって、さらに恥ずかしい方向へからだは蠢く。
「いいぜ…舞…もっと可愛い姿、見せろ」
政宗の激しい動きに、私は吹き飛ばれそうになりながら受け止める。
好きだけど、激しくて、私は何度もどこかに流されそうになる。
どこまでも昇る私達の熱量は、いつまでも台所で続き、せっかく作った料理も冷めてしまう程になってしまったの。
<終>