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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第166章 囁く愛の言葉 ― 三成&姫 ―


おや、あの声は舞様ですね。

うん?何か歌っていらっしゃるようですが…どこの言葉でしょうか?

-Caramels…(キャラメル、ボンボン、チョコレートのような言葉)
Merci…(ありがとう、でも私ではなく)
Mais…(他の人に言えば良いでしょ)

私は舞様の声のするところまで歩くと、一人城の廊下に座った舞様が何やらからだを軽く揺すりながら、可愛らしい声を響かせていらっしゃいました。

私は邪魔をしないようにそっと近くに座り、歌が終わるのを待ち、声を掛けました。

「舞様、今のは?」

私が突然声を掛けたので驚かれた舞様は、こちらを慌てて振り向かれました。

「やだ、三成くん!もしかして聞いていた?」

「はい、途中からですが、可愛らしい声を聞かせていただきました」

舞は赤くなり、私に聞かれた事を恥ずかしく思われたのか、少しむくれたように言いました。

「もう、声を掛けてくれれば良いのに」

「せっかくのお声ですからね、最後まで聞きたいかったのですよ。それにしても今のはどこの言葉ですか?何と言っていたのでしょうか?」

舞様の隣に移動しつつ、私は疑問を口に上らせます。

「今の歌?フランスって国の言葉。『甘い囁き』って歌なんだよ」
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