<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第16章 いちばん、好き ― 姫&光秀 ―
世界で一番、貴方が好き。
溢れる想い、貴方に伝えたい。
「光秀さん」
私が呼び掛けると、お城の廊下を歩いていた光秀さんが振り向く。
「舞、どうした?」
「今日はこれから軍議ですか?」
振り向いてくれた光秀さんに、とにかく何か話題を作らなくちゃ。
「いや、今日は軍議は無いが…」
大きな手でふわりと私の頭を撫でる。
「意地悪して欲しいと顔に書いてあるぞ?」
「えっ!?」
思わず顔がほてってくる。
そんな表情、顔に出してたかな。
「くくっ、ほんとにおまえはからかい甲斐があるな」
私が自分の顔を撫でまわすのを見て、光秀さんはくすくす笑う。
「何か俺に用があるのか?舞」
「え、えーと」