<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第159章 熱をはらむ ― 秀吉&姫 ―
「何してるんだ?行儀が悪すぎるぞ」
俺は、舞が部屋でごろりと行儀悪く寝転んでいるのを見掛けて注意する。
「あ、秀吉さん。だって、暑くてー」
暑さに耐えられなさそうに、扇をぱたぱたとあおいで衿口に風を入れる舞。
「あああ、お、女の子が、そんなはしたない事をするんじゃない」
俺は慌てて、舞のあおぐ姿を注意する。
俺だから良いものの、政宗あたりが見たらもっと脱がそうとするんじゃないだろうか。
いつもより衿を広げている舞の、肩の色の白さと艶やかさに、俺はどきりとする。
全く平気で肌を晒す舞の無防備さに、俺は呆れると同時に他のおとこ達に見せたくなくて、更に注意をする。
「俺もあんまり小言を言いたくないがな、舞は無防備すぎるぞ」
「え…?」
俺が言った事に驚いたように、目をぱちくりさせる舞。
俺は目の前に片膝をついて座り、舞の顔を覗き込むように話す。
「舞は無防備すぎるんだ。そんなに衿を広げていたら、暑さは少しはしのぎやすいかもしれないが、その露出した肌に誘われて、おまえが好きでもないおとこ達が群がってくるぞ」
「ええ、まさかぁ、秀吉さん、そんな事ないでしょう?」