<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第142章 膝枕 ― 秀吉&姫 ―
「もう、秀吉さんたら…」
俺はゆっくり起き上がり、舞に再度礼を言う。
「ありがとな、舞。少し眠ったみたいだが、おかげで疲れが取れたよ」
「ううん、秀吉さんの疲れが取れたなら、良かったよ…」
舞と俺との間に変な間があく。
俺は思い切ってそっと舞を抱き寄せる。
「秀吉さん…」
「その…疲れが取れたから、という訳ではないけれど…ひとつ、相手を願いたいのだが…」
一瞬の間を置いて、舞がこくりと頷いた。
「…ありがとう」
俺は片手で舞の頬を包み、顔をあげると、そっと口付けをする。
「秀吉さん…」
優しく俺の名を呼び、俺の首に両手を回す舞を更に強く抱き締め、俺は口付けを繰り返す。
「舞、ありがとな…」
俺は何度も繰り返し、ゆっくりと舞を畳に横たえ、俺達だけが知る秘密の動作に入っていった。
「疲れちゃ駄目だよ?」
途中で釘を刺されたが、舞を愛するのに、疲れはしないさ。
<終>