<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第142章 膝枕 ― 秀吉&姫 ―
「最近の秀吉さん、絶対無理しすぎてる!」
舞に注意されるが、俺にはそんなに無理しているとは思っていない。
「ううん、自分では気付いてないだけ、すごく疲れた顔、してるよ」
舞に言われ、確かに最近、寝るのがいつもより遅いのは否めない。
俺が返事に口ごもると、舞はぽんぽんと自分の膝を叩いた。
「はい、膝枕してあげるから、ここに寝て?」
ひざ、まくら?舞の膝に俺の頭を乗っけるのか?
俺は驚き、そんな事をして良いのかと、恥ずかしくなって口を片手で覆い、横を向いてしまった。
俺の様子を見て舞が言う。
「えー私の膝枕じゃ駄目?」
舞はむくれるが、むしろ俺は嬉しい、のだが…本当に良いのかと緊張してしまっていた。
「本当に…良いのか?」
恐る恐るといった体で俺は舞に聞いた。
「良いんだよ!秀吉さん、どうぞ!」
にっこり微笑んで舞がもう一度膝をぽんと叩き、俺は思い切って膝枕をさせてもらう事にした。