<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第130章 甘い時 ― 姫&幸村 ―
そして幸村が私の上に覆いかぶさり、真剣な眼差しで私を見、片手で私の唇をなぞった。
「我慢出来ねぇ…こうなった事、後悔するなよ」
幸村がゆっくりと顔を近付けて、私の顔に口付けを降らす。
額、まぶた、ほお、鼻のあたま、そして唇。
唇を触れあうだけの軽い口付けを何度もしたと思ったら、舌を口の中に入れてきて、私の口内を味わうかのような深い口付けになる。
その間に、幸村の片手が私の着物の帯を解いてしまっていた。
肩から手を入れられ、襦袢から着物を暴かれ、私の肌に幸村の唇と手のひらが這う。
「柔らかいな、相変わらず舞の肌は…」
「はぁ…っ、ゆき、むら…」
私が熱に浮かされたように幸村を呼ぶ。
幸村の愛が激しく、私を突き動かす。
「すげぇ、可愛い、舞…これから毎日、こうして可愛がるからな…」
「あ…うん…そう、して…」
幸村の言葉に私は我を忘れ、のめりこみ、全てを忘れる。
「幸村…もっと、貴方を知りたいよ…」
私が言って、幸村は更に私達の動きを深くし、私は歓喜の涙を浮かべて悦びに浸る。
愛される私を幸村は満足そうに見つめ、そして二人の隠された甘やかな時は続く。
<終>