<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第126章 深い秘密 ― 佐助&姫 ―
「佐助くん、もう帰らないと…」
舞さんに言われ、俺は眠い目をこすり起き上がる。
舞さんを抱くと時を忘れて愛してしまい、帰るのがいつも遅くなってしまう。
「時を気にせず、もっときみを愛せたら良いんだけどな…」
つい、俺が言ってしまった事に、舞さんは顔を赤らめる。
「も、もう…佐助くんたら…あれだけじゃまだ足りないの…?」
「舞さんは足りてるんだ?」
反対に俺が意地悪く聞いてみたら、益々舞さんは顔を赤くして、もうっ、と恥ずかしそうに俺に睨みつけ、でもそんな可愛らしい表情のまま言ってくれた。
「佐助くんと一緒にいる時間がすごく大切なのっ!」
何て愛らしいんだろう、舞さん。
そんな事を言われたら、俺はまだ帰れなくなってしまう。
そっと舞さんを抱き締め、唇をもらう。
柔らかくて少し甘い舞さんの唇に触れていると、俺の全身が熱を帯びて、口付けだけでは足りなくなってきてしまうんだ。
俺はまだ乱れた姿の舞さんを横抱きにして、そのまま再度褥に横たえる。
「佐助くん…」
舞さんがこくりと息を呑んだ。