<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第121章 愛の独白 ― 姫&武将 ―
激しい情事の後、気怠いからだをゆっくり起こして、私は貴方を見おろす。
まだ疲れて眠る貴方の髪の毛を、親指と人差し指でつまんでちょっと直す。
昨日も激しかったな…
乱れに乱れ、喘ぎに喘いだ、厭らしい自分の姿を思い出し、顔が赤くなるのを止められない。
でも、そう、させるのは貴方。
私をどんどん貴方好みのおんなにするから、私は自分が自分でなくなるくらい、貴方との夜の時間が愉しみでしようがなくなってしまったわ。
「…起きてたのか…」
「おはようございます」
私は微笑み、挨拶すると、しょぼついた目をちょっとこすった貴方は、私同様半身を起こし、私に口付けする。
「ん…ふ…」
朝の挨拶の口付けかと思ったら、濃厚なそれになり、貴方の手が私の裸身をまさぐる。
もう、朝からからだの熱があがってきちゃう。
そんなのお構いなしな貴方の動きに、私も流されてしまうわ。
貴方との毎日はたいてい、そう。
私達の睦事はたぶん廊下にも響いていて、だから朝になっても誰もいつも近寄らないの。