<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第120章 人生は航海 ― 姫&三成 ―
貴方と終わらない旅をしたい。
人生と言う旅を貴方としたい、と言ったら、貴方はどんな顔をする?
きっと、一瞬驚いた後、天使の微笑みを浮かべて、頷いてくれるよね。
「勿論、私も舞様と旅が出来たら素敵ですね」
春夏秋冬の移り変わりを貴方と見つめたい。
春は桜を見ながらお花見をして、夏は湖や海へ行って足を水に浸して遊ぼうよ。
秋になったら赤や黄色に変化した紅葉狩りを楽しんで、冬は二人で雪合戦。
いつか二人が三人になって、三人が四人になって。
そんな風になったら、そんな風になれたら、嬉しいな。
「私も舞様と同じ考えですよ。何人も私達の間に子を持てたら良いですね」
貴方は武士として、時には戦いに赴く事もある。
そんな時、私はお守りを貴方の陣羽織にそっと縫い留め、無事に貴方の帰還を祈るわ。
「大丈夫です、舞様の為に必ず私は帰ります」
うん、待ってるよ、怪我しないように、気を付けて。
私はそう言って、貴方に口付けて、出陣を見送る。
そして、無事に戻った貴方を見る時は、いつも私は涙顔。
「良かった、無事で。おかえりなさい」