<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第119章 次は姫をひとりじめ ― 義元&姫 ―
そんな瞳で見つめられたら、俺だけじゃない、おとこというおとこは全て狂わされるような気がしてくる。
「舞、その顔を他のおとこに見せるんじゃない…」
「え…私、どういう顔、してますか…?」
「…おとこを煽る表情をしている。他のおとこの前でそんな顔をしたら、許さないよ」
「そんな…だって、どんな顔か、私にはわからないのに…」
困り切った舞の様子も愛らしくて、俺は普段舞と一緒に居る安土のおとこ達に嫉妬してしまいそうだ。
「全く、舞は…」
俺は舞の着物の帯を解き、着物を暴く。
白く艶やかな肌が浮かび、俺の五感全てを刺激し、切ない気持ちを沸き上がらせる。
傷ひとつない首筋に舌を這わせ、ゆっくり舐め上げるだけで、ふるりと震え、色っぽい吐息をつく舞に、俺は更に触れたくなる。
「どうして欲しい?舞、言ってごらん」
「…意地悪、義元さん…もっと、奥まで…触れて欲しい…」
愛しい舞のおねだりなんだもの、勿論喜んで聞いてあげる。
「母上に邪魔された分までしっかり愛してあげるよ」
俺の気怠くて危うい雰囲気に呑まれ、流されないようにしっかり掴まっていて。
さ、おいで、俺の腕の中で舞をしっかり抱き留めていてあげるから。
<終>