<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第112章 未来を超えた恋 ― 光秀&姫 ―
俺は舞らしい言葉にふ、と笑みを漏らす。
「今はこっちに来て良かったのか?」
「はい、勿論です」
俺の腕に抱き着いたまま、舞はうっとりとした表情で俺を見上げた。
そんな顔をしたら、どうなるか、わかっているのだろう?
俺は舞の腕を外すと、そのまま舞を横抱きにし、褥におろす。
そのまま頭の両横に俺の腕を置いて、動かせないようにした。
「みつ、ひで、さん…」
これから起こる事に期待した眼差しと、甘いくらりとするような、俺を引き込むおんなの匂いが立ち上り、俺はたまらなくなり、舞に口付けを顔のあちらこちらに落とす。
そして最後に唇に口付けると、舞の腕が俺の背中を抱き締める。
俺も舞を囲ったまま、深く、深く、口付けて、舌で口内をゆっくりと愛撫する。
唇を離すと舞は、とろりとした瞳をこちらに向けてため息をつくが、そのため息すら甘い。
「舞、未来にいた時は、どんな風におとこに抱かれていた?」
俺はふと、思いついて聞いてみたが、舞はみるみるうちに真っ赤になり、横をふい、と向いた。
「そんなの忘れました。光秀さんとの事しか覚えてません」
そうか、では完全に忘れられるように、俺がずっと愛し尽してやろう。
俺は更に強く、きつく、舞を抱き締めた。
<終>