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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第112章 未来を超えた恋 ― 光秀&姫 ―


おまえが500年後の先の世から来たと聞いた時、俺はあまり驚く事はなかった。

おまえの考え方、行動のしかた、それらを見ていて、他のおんなとあきらかに違っていると思っていたからな。

「舞、何故、こちらに来たか自分の中でわかっているのか?」

「わかりません。でも、最近思う事はあります」

「なんだ?」

「…笑わないでくださいよ?私、光秀さんに会うためにこっちに来たのかなって思います。
現代にいたら、普通の、服をつくる針子の一人としてだけで平凡に毎日が終わっていたと思います。でも戦国時代にきてしまって、最初は不安と戦の恐怖にかられましたが、信長様をはじめ、みなさんの優しく温かい姿と、この時代に生きる人達も根底は未来と変わってないんだなって思うと、ここで生きて行くのも悪くないと思いました。それに…」

舞は一度言葉を切った。

「それに…?」

「私の隣には今、光秀さんが居ます。明智光秀さん…本能寺で信長様を殺したと言われてたのに、実際は違ってた」

舞はじっと俺を見つめ、俺に近寄ってくると、俺の腕に自分の腕を絡めてきた。

「未来の史実は変わってしまいました。未来がどうなっているか、私にはわかりません。
でも信長様は生きていらして、ここにこうして光秀さんは居ます。
私は光秀さんがここにいらして、私の側にいてくださるのが幸せです。
だから、戻らないし、時を駆けて光秀さんに恋をする為に、ここに呼ばれたのだと思います」

「時を駆けて、俺に恋をする為、か…」
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