<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第108章 久方の愛 ― 姫&佐助 ―
私はそのまま佐助くんに飛びつき、佐助くんを両腕でぎゅっと抱き締め、佐助くんが生きている事を確認する。
「佐助くん…生きてる…良かった」
佐助くんの左胸の鼓動を感じ、ようやく心から安心出来る。
佐助くんも私を抱き締めてくれ、しばらくして佐助くんがそっと囁いた。
「舞さんにもっと触れて良いかな…?」
「…良いに決まってるでしょう…聞かないでよ、ばか」
佐助くんが途端、私の着物の帯を解き着物を器用に脱がせ、襦袢姿になった私を横抱きして褥に運び横たえると、佐助くんは私に覆いかぶさり、真剣な眼差しで私を見つめ、そして唇を重ねる。
ディープキスで私が早くからだに触れて欲しくなる。
唇を離して、私は佐助くんにお願いする。
「早く…私にたくさん、触れて…」
佐助くんは笑みを少し浮かべ、私の襦袢の袷を広げ胸元に印をつけてゆく。
それと同時に足に片手が滑り、内腿を佐助くんの手が撫でてゆくから、私のからだは快感を覚え、ためいきが漏れ、佐助くんの愛撫にからだと心がときめく。
「無事なのがわかって良かった、佐助くん、あまり心配させないでね」
途切れ途切れになりそうな悦楽の中に、私の本音が口から出て、佐助くんは私にキスをして目で「わかった」と言ってくれた。
私達の愛は当分終わりそうになく、時を忘れる程、何度も愛を交わしあった。
<終>