• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第99章 異国の歌 ― 政宗&姫 ―


「すごくざっくり言うとね、虹の彼方で貴方が夢見る事が真実になり、貴方はいつか高いところにいる私を見付ける。虹の彼方で青い鳥が虹を越えるなら、私も超えられる。
そして青い鳥が虹の向こうに飛べるなら、私も行けるはず」

「ふーん、つまり、虹の彼方に自分も行けるって事か。それに舞は異国語が出来るんだな。500年後は異国の言葉がしゃべれるのか?」

俺の矢継ぎ早の質問に、舞は目をぱちくりしながら答える。

「う、うん。英語っていう異国の言葉は勉強するよ」

「英語って事は他の異国語もまさかあるのか?」

俺は興味深く舞に問う。

「うん、他にもたくさんの異国の言葉があるんだよ。国もたくさんあるし」

「俺達が知らないだけって事か?」

「そうだね…まだ航海の技術も完全ではないし、それぞれの国も発展している訳ではないからね」

舞はそう言って、まっすぐ前を向き、目をつむると、また唄い出した。

先程とは違う歌に、俺はそのまま舞の顔を見て惹き込まれる。

たくさんの異国が有り、その国の言葉が有る。

舞の唄う歌にどんな意味が込められているのか、俺にはわからないが、舞の様子を見ていると、幸せを唄っているかのような表情に見える。

いつか俺にもその言葉を教えてもらうかな、そう思いながら異国の歌をもっと聞いてみたくなり、俺は舞にごろりと膝枕すると、もっと唄うよう頼み、そのまま歌声に惹き込まれ、うつらうつらとうたた寝する事になってしまったのは、俺と舞の秘密だが、な。

虹の彼方に、か…虹の向こうに何が有るんだろうな、舞と探しにいくか…


<終>
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp