<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第87章 貴女は蝶、私は花 ― 三成&姫 ―
「舞様、それは…」
「だからっ…私も三成くんと、同じ気持ち、だよ…」
貴女という人は…私に心を寄せてくださっていらしたのですね。
私は嬉しくて舞様の顎をそっと片手で持ち上げました。
真っ赤になった舞様の顔が私の目に入ります。
「嬉しいです、舞様。口付けて良いですか?」
私の言に、何とも言えない表情をされた舞様は言います。
「…良い、に決まってるでしょう!そんなにいちいち聞かないで…恥ずかしい…」
では。
私はそっと舞様に口付けを落としました。
何度も、何度も、舞様を堪能するように。
そのうち口付けが深くなり、私達はお互いをきつく抱き締め合ってました。
二人きりになれるところにお連れしても良いでしょうか?
私が聞くと、舞様は口付けで潤んだ瞳を妖しく輝かせ、頷いてくださいました。
男としての私の気持ちを受け入れてくださった舞様を、この後二人きりの愛する世界へ堕としてさしあげましょう。
私の全てを貴女へ注ぎ込み、貴女の全てを私もいただく事にしましょう。
参りましょう、舞様、貴女という蝶が舞い降りた、私という花を二人で味わう為に。
<終>