<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第63章 御礼の代わり ― 姫&光秀 ―
「顔の赤さはどうでも良いです。そうではなくて、その…いろいろこども達と遊んでくださったので、改めて御礼をしたいなって思ったんです」
「わざわざ?俺はこの間の仕置きで充分だぞ」
おやおや、という表情になって光秀さんは言った。
あの恥ずかしいお仕置きで良いならそうしたいけれど、御礼はそれとは別だから、それはそれでしなくちゃ、と私は思って、それを告げた。
「そうか、で、舞は何をしてくれるんだ」
光秀さんはずいと私に顔を近づけて聞いてくる。
「か、顔が近いですよ、光秀さん…って、何、口付けしてくるんですか…ん…あ…だめ…」
廊下にいるのも関わらず、光秀さんは私に口付けして、腰のあたりを撫でてくる。
「腰は変な風に触れられると、弱いから止めて…」
光秀さんにお願いするけれど、更に腰のあたりを撫でられ、変に私が興奮してしまった。
「みっ、光秀さ、ん。ずるい…私、からだが…」
「ん、どうした?どうして欲しいか言ってごらん」
「…光秀さんに、愛して欲しいです…」
恥ずかしい、だけど、からだに集まった熱をどうにかして欲しい。
きっとこの熱は光秀さんじゃないと発散出来ないでしょ。
光秀さんは私に自分の持っていた本や巻き物を持たせると、私を横抱きにして近くの部屋へ入った。
これは、ここで、愛される、という事ね…私のからだはこの後の事に一瞬震えた。
<終>