<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第57章 変化 ― 信長&姫 ―
気が付いたら燃え盛る建物の中、俺は少しの休息の為、眠っていた。
そこへ貴様が俺を起こし、早く逃げようと引っ張り起こした。
俺は、貴様のその姿に囚われたと言って過言で無いかもしれぬ。
「舞、仕事が欲しいなら夜伽しろ」
「…は?嫌ですよ、そんな事」
面白い、俺にこれだけたてつく女は他にいなかった。
たてつくものの、俺のやる事を理解しようと努めているのもわかる。
「嫌ですけれど、理解する努力はします」
益々気に入った、どうして、貴様はそんなに俺の興味を惹くのだ。
「囲碁ですか?やった事ないから、わかりません」
「教えるから覚えろ」
舞の頭の作りは俺と違うらしい。
俺は一度やりかたを見れば覚えられるが、舞はそうではないようだ。
「わかったか?何、わからぬ?教えたのに、何故だ?」
「後は三成にでも聞くが良い」
一度教えて覚えられぬ貴様が悪い、俺は三成に指導してもらえ、と押し付けた。
しかし、貴様は努力し、何とか一人で打てるだけにはなったようだ。