<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹
第44章 愛のお仕置き ― 信長&姫 ―
「仕、置き…ですか」
絶句する舞に俺はにやりと片頬に笑みを浮かべ、舞の出方を待つ。
「そ、その…お仕置き、が一番、効くのは…その…信長様と…ひとつになれない、事、です…」
赤くなってやっとの体で俺に打ち明ける舞。
ほう、それが仕置きなのか…しかしそれでは俺も巻き込まれているではないか。
貴様だけが仕置きにならねば仕方ないであろう?
「そ、そんなの、私からは言いませんよ…!」
赤くなって舞は俺に言う。
それもそうか、しかしこの間抜けた顔を見ていたら急に舞が欲しくなってきた。
「こい」
舞の手首を掴み、踵を返すと俺達は部屋へ入る。
俺はそのまま舞に口付けし、あっさりと舞を蕩けた表情にさせ、帯を解き着物を脱がせ、まだ片付けていない褥に横たえる。
俺に身悶えし、貴様の全てを俺に寄越すのだ。
俺は貴様を骨の髄まで愛し、貴様の全身を溶かして、奪い尽くしてやる。
そこまで想い、そして気が付いた。
そうか、仕置きはこれか、と。
貴様のいいところに触れず、手前で辞めてやれば、貴様は全身をくねらせ、俺を死ぬほど欲しがるであろう?
俺をもっともっと、と水を欲しがるように、欲するが良い。
貴様をいたぶり、俺は貴様を、最後の最後に、貴様が望む高みに連れていってやろう。
その時、貴様は俺を怒らせてはいけない、とつくづく痛感するであろう?
<終>