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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第37章 最高のプレゼント ― 顕如&姫 ―


赤くなって動揺する舞に余裕の笑みを浮かべると、顕如はいったんベッドから離れ、自分の着ているものを脱いだ。

「今日は舞を堪能するとしよう」

再度ゆっくり舞に覆いかぶさり、キスをしながら、舞の服を脱がせ、愛を高めていくのだった―



朝の光の中、顕如は目覚める。

抱き締めて眠りについた舞が、幸せそうな顔をして眠っている。

虎商事社内でも取引先の美しい舞は有名で、狙っているおとこは多いと聞いているが、何故彼女が自分を選んだのか、顕如は未だにわからない。

また、彼女の勤める企業でも、若いおとこたちや社長である信玄が狙っているように思えて仕方ないのだ。

昨夜、二人の愛が終わってから聞いてみたが、舞は情事後特有の蕩け切った表情で顕如に抱き着いて答えた。

「顕如さんは自分には厳しいけれど、周囲の人には優しいから好き。それから動物にも、とても優しいから好き。私、でも、優しいだけで好きになったんじゃないですよ?」

顕如が知りたい事を言い当てられ、ドキリとしたが、舞は顕如の胸にすがりながらつぶやいた。

「虎商事さんとお仕事した時、会食で信玄社長に絡まれて困っていたのを、顕如さんが気が付いて、上手に離してくださった時、ああ、良い人だなって思ったんです。
それに帰る時もタクシーに私と一緒に乗ったけれど、顕如さん私に気を遣って、まだ途中なのに先に降りてくださり、更に支払いも多めに私のところの分まで払ってくれましたよね。
こんなおとなな行動が出来る人って素敵だなって思ったんです」

ありきたりな事、誰でも出来る事だろうに、たまたまの行動を気に入っていたとは、舞は何と愛らしく優しいおんななのだろう、と顕如は思う。

顕如は舞と過ごした誕生日が、かけがえのない素晴らしい一晩になった事を感謝し、翌日にはなったが舞にもう一度愛を注ぎこもうと思う。

そして。

私の側にずっといてくれないか、私の側から離れないで死ぬまで居てくれないか、舞の愛を確認して聞く事にしよう、と顕如は思うのだった。


<終>
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