第5章 夢への交響曲
?「敵情視察?少なくとも普通科(オレ)は調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつ―――、宣戦布告しに来たつもり。」
((この人も大胆不敵だな!!))
体育祭をチャンスだ、と思っているのはA組だけじゃない。むしろ、この体育祭は全員にチャンスがあるんだ。
B組「隣のB組のもんだけどよぅ!敵と戦ったっつうから話聞こうと思ってたんだがよぅ!!エラく調子づいちゃってんな、おい!!」
((また不敵な人来た!!))
B組「本番で恥ずかしい事んなっぞ!!」
そんなこと言われても、困るというか…なんというか。
爆豪はというと、人込みを押しのけて、教室から出ようとする。
切「待てコラ!どうしてくれんだ!おめーのせいでヘイト集まりまくっちまってんじゃねぇか!」
爆「関係ねぇよ…。」
切「はぁ―――――?!」
切島君の言葉に爆豪が軽く後ろを向いて答える。
爆「上に上がりゃ、関係ねぇ」
切「くっ…!シンプルで男らしいじゃねぇか!」
常「上か…一理ある」
上「騙されんな!無駄に敵増やしただけだぞ!」
『…。』
いつだって上昇志向の爆豪にしてみたら、当たり前の発言なのかもしれない。
爆豪は最初からずっと”1位になる”と断言していた。それは、自分の夢をかなえるために必要なことだから。
夢への切符は上に上がらなければ手に入らない。
“八「当然全国のトップヒーローも見ますのよ。スカウト目的でね!」”
八百万さんがそう言っていたのを思い出す。
…これは単なる体育祭じゃないんだ…。
爆豪の言葉で体育祭に参加する意義と意味を理解させられた。