第1章 再出発の前奏曲
『♪~♪~』
私は私の個性、歌魂を発動させながらビルとビルの上空を華麗にかけ抜ける
そして、見晴らしのいいところで私の歌を聴かせる。
「倒れろ」と強く思いを込めた歌は、いとも簡単に敵をなぎ倒していく。
そして、その下ではというと…
爆「うおぉらあぁぁっ!」
相も変わらず爆豪が暴れまわっていた。
…あれは確実に周りを見ていないタイプだよね―…。
いっくんも、爆豪もまだまだ子供だよねー…。
呆れて見つめていると爆豪の背後から敵が迫ってきていた。私が歌でなぎ倒すと、爆豪は感謝するどころか、こちらを睨みつけてきた。
爆「てめぇ!俺の敵を奪うんじゃねぇ!」
『奪ってないわよ?!ただ背後から迫ってただけ!』
爆「知るか!んなもん!」
えぇー…。相変わらず理不尽。
でも、そんなやり取りも懐かしく、心が暖かくなるのを感じた。
みんな変わってなくてよかった…。
『なら、私は私の歌を響かせるだけよ!』
と、また市街地という名の戦場を駆け巡るのだった。