第4章 胸に秘めし狂詩曲
【爆豪side】
夜、特に何もすることがなくベッドに座っていると、ふと今日のあのうたバカ女の言葉が蘇る。
―――みんなが私を恐れて離れていくのが怖かったの。みんなが思ってる以上にこの個性は凶暴で恐ろしいから。
そんなの、俺が一番知っている。
個性だけじゃねぇ。
家族のことも
過去に何があったのかも
そんなの俺が一番知っている。
だから、今でもこうして一緒にいるんじゃねぇか。
「気づけよ、あのくそ女…!」
――――てか、爆豪が私のこと好きなわけないじゃん!
爆「悪かったなぁ!好きで!!!」
母「うるっさい!近所迷惑!!!!」
爆「うっせ!つか、いい加減あいつ名前で呼べよ!!!」
歌の鈍感さに嫌気がさして、大声で叫んだ。
…そのあと、母親と大喧嘩したのは言うまでもない。