第3章 激動の序章曲
そして気が付いた時には、床に大小さまざまな瓦礫が散乱し、窓ガラスは完全に割れた建物の中にいた。
『ここは…。』
爆「歌!!」
切「歌ちゃん、無事か?!」
『爆豪?!切島くんも…?!』
ここはUSJ内の倒壊した建物の中らしい。そして、気づくと私たちは敵に囲まれていた。
『これは…。』
爆「ちりぢりにして殺すって算段だろ。」
切「まじかよ…。」
私たちは、お互い背中を合わせる。
爆「だったら、やることは一つ。」
『戦って阻止すること!』
爆「へっ、わかってんじゃねぇか!」
その言葉と同時に、爆豪が個性を使って敵を蹴散らしていく。爆豪が倒せるということは、相手はそんなに強くない…!
『二人とも!サポートは任せて!』
切「わりぃ!助かる!なるべく攻撃が歌ちゃんに行かないようにするから!」
『大丈夫よ!二人は思いっきりやっちゃって!!』
爆「言われなくてもそのつもりだぁぁぁ!」
爆豪と切島君が前線で暴れてく。私はそんな二人の背中を守りながら二人をサポートしていく。
『~♪~♪』
爆「死ねえぇっ!」
切「うらあぁっ!!」
爆豪の爆発の力を利用して殴り、切島くんも硬化の個性で相手を殴る。私は歌に「倒れろ」「二人は守る」と強い思いを乗せて歌う。…そうしてどのくらい経っただろうか。気づいた時にはすべての敵を倒し終わっていた。
爆「これで全部か。弱えぇな。」
『はっ…はぁ…。』
切「歌ちゃん、大丈夫か?」
『ありがとう、でも大丈夫。』
爆「けっ、体力ねぇな。…とりあえず、ワープゲートぶっ潰しに行くぞ。」
切「?!みんなのとこに応援にいかねぇのか?!」
爆「はぁ?大丈夫だろ」
切島君の言いたいこともわかる。だけど、爆豪は考えなしにワープゲート野郎をつぶしに行くわけじゃない。それに。
『~♪~♪』
私が「気絶しろ」と強い思いを込めて歌うと、背後から奇襲を仕掛けてきた敵を倒すことに成功した。
爆「生徒たちに充てられたのがこんな三下なら大概大丈夫だろ。」
冷静にそう判断した爆豪。
切「つーか、おめぇそんな冷静だっけ?」
爆「あぁ?!俺はいつでも冷静だ!クソ髪野郎!!」
『はぁ…ま、爆豪についてくよ』
切「んだよ!ふたりして!おれもついてくぜ!」
というわけで、三人でセントラル広間へ向かって移動を始めた。