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嫌いだなんて言わないで

第1章 お願い。







雄英高校 ヒーロー科 ------------


世界の名だたるヒーロー達がこの高校を卒業し
プロのヒーローとして活躍している。

プロヒーローを育成する為の最難関にて最高峰の学校。




"超常"は"日常"に"架空(ゆめ)"は"現実"に。


それからというものこのヒーロー科は新たなヒーローを生み出す
輝かしい憧れの的となった。


だれもが入学を望むヒーロー科。



だがしかし、そこに入りたがらない者もいた。





キーンコーンカーンコーン…


「今日って式とかガイダンスだけかな?
先生ってどんな人だろうね
緊張するよね!」


教室のドアの前で話をする男女。
男の方は真っ赤な顔で顔を隠し、女の方は穏やかな笑顔で話しかけている。

興奮からか予鈴が聞こえていないらしい。

足音を消しそっと近づく。後ろで拘束している厄介者の女子生徒が暴れているのを感じる。
たく、合理的じゃない。



「お友達ごっこしたいなら他所へいけ」


「おいっはーなーせーよー!」


「ここは…」


「離してくださいーってばっ」


「ヒーロー科だぞ」


「いてっ!強い!捕縛する力が強い!
助けてヒーロー!」


((なんか!!!!いるぅー!!!!))

((そんでなんか捕まってるぅー!!!!!))


寝袋に包まれもそもそと動く怪しげな男と
その男の首に巻かれたマフラーらしきものに拘束される女。

男は厳しいセリフを言ってはいるが
女が後ろで捕縛されながらくねくね暴れているもんだから全然しまりがない。
まったくもってしまってない。台無しだ。


「ハイ静かになるまで8秒かかりました。
時間は有限。君たちは合理性に欠くね。」


ずるずると寝袋からでると捕縛しているマフラーを伸ばし、1番後ろの窓際の席に女を座らせ解いた。
マフラーに隠れていたが女は雄英高校の制服の上に黒いマントを羽織っている。
どうやら女子生徒のようだ。


「担任の相澤消太だ。よろしくね」


この人が担任!?とざわめきが起きる。
一見くたびれたおっさんにしかみえないその風貌。初対面から女子生徒をぐるぐる巻きして登場するという奇怪な行動。
担任だとは思いたくないのが普通の反応であるし、みんな少なからずそう思った。



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