第9章 誕生の瞬間
「ふぅ……きもちかったぁ」
お風呂から上がった和也がバスタオルでワシャワシャと髪の毛を乾かしながら、
私の座ってるソファーに座ってきた。
「シャンプー変えたのね」
『え?あ、そうそう。
松本さんのシャンプーの新色』
CMやってて、つい買っちゃった(笑)
「Jに言っときますわ」
『んふふ、うん。よろしくです(笑)』
二人何もせず、
ただ少し熱いお風呂上がりの和也の肩のぬくもりを感じながら自然に手を繋いでいた。
『和也』
「ん?」
『和くん』
「はいはい(笑)なによ」
次の言葉には1度ゆっくり深呼吸して、
「なになに(笑)恐いですわ」
ちゃんと和也の顔を見て、
『3人目、できた』