第6章 原因は夫婦N -櫻井-side
ニノの家から寂しい自宅に帰ってきた。
一応、唯とは同棲してるんだけど最近は仕事が忙しくて全然会うこともなくて…
内心、不安になる。
「あ、翔くん。おかえり」
「え、わっ、ゆ、唯!起きてたの?」
「ふふ、うん」
リビングに向かうと唯がパジャマ姿で
俺のことを迎えてくれた。
いつも通り何か小顔マッサージをしてる唯
「ごはん、作ったよ?」
「え、あ……」
「なに、食べてきた?」
なんというタイミングの悪さ……。
「ニノの家でご馳走になった。ごめん」
「……いいよ、別に
そうだよね。いっつも作んないしね~」
あ~どうしよ……完全に切ない顔したよね
はぁ……なんつータイミングなんだよ、マジ
「唯、ごめんって」
「なにが?別に怒ってないよ?」
「…………結婚しよっか」
「は?なんでそうなるの?」
唯が座るソファーに一緒に座って、
急な俺の発言にすぐ俺の方を見る唯
やっぱ、可愛いな。この子
「だめ?」
「……はぁ……ごめん。寝る」