第11章 大野さんとの1日
「それならよかった。
薬は
キッチンの一番奥の棚の
下から2番目に入ってるから。
あとは相葉茶飲ましとけば
元気になるからね。」
『わかりました!
ありがとうございます。』
私が切ろうとすると
「リーダーむっつりだから
気を付けてね? 」
と、言われた。
『??…はい』
よくわからないけど、
気を付けます。
私はさっそく
一階のキッチンに行って
薬を探した。
『風邪薬…風邪薬……
あ、あった!』
けど、
一回分しかなかった。
んー、
どうせ、必要なものだし、
買いにいこうかな、
ついでに
食べ物でも、
と思って
二階の
大野さんの部屋へ行って
『大野さん?
お薬がもうなくなるので
買いにいってきますね。
ついでに
何か買ってきましょうか?
何かほしいものあります?』
と聞くと、
「…だ…」
何かを言ってるけど
聞き取れない
『え…??』
「…やだ…」
『何がですか?』
「雛ちゃん
いないと
やだ…」
『…………………はい?』
「雛ちゃんいないと
寂しくて
オイラ死んじゃうよ?」
『アンタはウサギか!
もう、
分かりましたよ、
じゃあ、お粥でもつくって
持ってくるんで
大人しくしててください!』
と言うと
しぶしぶ
了承してくれた。
そして、
またキッチンに向かう私。
『はぁ……』
子供だ。
不覚にも
可愛いと思ってしまった…