第14章 過去…。
「孝…お昼一緒に…っ」
そう言って
孝の教室に入ると
決まって
女子に囲まれていた。
「はぁ??…
馴れ馴れしく孝とか
呼んでんじゃないわよ。」
「彼女だか何だか知らないけど
身の程わきまえたら?」
なんて言われる。
孝はこれを笑って見てる。
これは日常茶飯事になるし
孝は孝で、
「俺、今日は約束があるから」
って何処かへ行ってしまう
何より地獄だったのは、
「今日来いよ…
来ねぇと…バラすからな。」
あの日の事件を境に
翼先輩の要求が
おかしくなっていった。
脅されていた
けど
孝にバレたらって考えると
行かないわけにはいかなかった。
「っ…はい…」
-放課後-
「雛…今日一緒に帰らねぇ?」
久々に孝が誘ってくれたと言うのに
私は断るしかなかった…
ごめん…
ごめんなさい…孝…