第14章 過去…。
撮影を終えた
私と櫻井さんは
もうすぐ
帰る4人を
車のなかで待っていた。
~♪
私の携帯がなった。
牧さんからの
メールだ。
牧さんは
変なこと言う以外は
相談のってくれたり
昔の話を聞いてくれたり
すごくいい友達、
最近は
昔の彼氏のことについて
根掘り葉掘り聞かれてる。
あまり
思い出したくない
過去だけど
この際言ってスッキリしてしまおう
ということで
今話を聞いてもらってるとこ。
えーと…
どこまで話したっけ?
彼の名前は
金城 孝(かねしろ たかし)
孝はひとつ上の先輩で
モテ男で、
いつも女の子に囲まれてた
私がその人を好きになった
理由は地味で冴えない私に
気づいてくれたから。
おはよう、
ばいばい
これだけで本当に
嬉しかったからだ。
けど、地味な私は
彼と話すどころか
近寄ることすらできなかった。
そんな私は
ただ、遠くから見ているしかなかった。