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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~




「私もそう思います」


「え?」


フフフと小さく笑っているミシェル。



「幼い頃から、おばあさまが、策を講じて勢力を拡大していく様を見てきました。その姿は、まさに魔女でしたよ」


「あ、はあ」


私にでも想像できる光景だな。

なんにしろ、助かった。



「私は、おばあさまからの期待を一身に受けています。アードラー家のためにも、私が頑張らないと」


「ヨハンナ夫人に何を言われたの?」


ミシェルは、フルフルと首を横に振る。



「おばあさまは、何も言いません。昔からそうです。ですが、おばあさまの言わんとすることは、わかります」


こらえきれずといった様子で、ハラハラとまた涙が、こぼれ落ちる。

職員室でヨハンナ夫人と会った時のミシェルは、いままでに見たことないほどの笑顔だった。

よほど嬉しかったのかと思っていたけど。

大きな勘違いだったんだ。

ジル教頭の不自然に間のあいた相槌もそういうことだったんだね。

あの笑顔は作り物で、ヨハンナ夫人の前では、かわいい孫娘を演じているってこと。

まあ、確かに、あの人がおばあさまなら、私だって愛想よく取り繕うだろうな。

由緒正しき公爵家の孫娘となれば、それなりの振る舞いをしなければいけないのだろう。

幼い頃から気遣いながら生きてきたのかな。



そうして、まったく笑うことのないミシェルが、できあがってしまったのかな―――。

肩を震わせて泣く小さな姿は、ただの一人の女のコだ。







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