第38章 私立リアリン学園!15時間目~ミシェル~
次の日の一時間目の授業から、ヨハンナ夫人は早速、やって来た。
教室の一番隅で、じっとこちらを見続けている。
見られていると意識しないよう、いつも通りを心がけてはいるけれど。
やっぱり、やりづらい………。
授業が中盤に差し掛かった頃、ヨハンナ夫人は、静かに教室を後にした。
はあぁぁっ。
ついつい、盛大なため息をついてしまう。
「マイン先生、緊張し過ぎでしょ」
レオが、クスクスと笑う。
「でも、あ~んな大魔神が教室にいられたら、俺らだってやりきれないじゃん?」
ユーリが朗らかに言う。
「大魔神って………笑える」
アランがニヤリとイタズラな笑みを浮かべる。
魔女の次は、大魔神か。その言葉に、私も笑いがこみ上げてくる。
生徒達もヨハンナ夫人に重圧を感じていたんだな。
私だけじゃなかったんだと妙に安心に思えた。
けれど。
結局、この日の私の授業の参観は、三時間分。神経が、大いに磨り減った一日となった。