第36章 私立リアリン学園!14時間目~ロベール~
答えに詰まってしまう。そのままでいいとは言われたけど、本当にモデルなんて初めてで、うまくできるかわからない。
けれど、こんなに生き生きとした表情を見せられたら、断りづらい。
そして、何より―――。
あの素晴らしい絵が脳裏に思い浮かんでくる。あんなふうに描いてもらえるのなら、この瞳に映る『私』とは、どんなものなのかを見てみたい。
「マイン先生は、ここで世界史の勉強をする。俺は、君を描く。君は、いつでもわからないことを質問でき、俺は、その都度答えることができる。すごく合理的でいい案だと思わないかい?」
「世界史を教えてもらえるのは、ありがたいです。それから、私を描きたいと言ってくれることも」
「それは、オーケーという意味でいいのかな」
「はい、私でよければ。こちらこそよろしくお願いします」
魅力的な交換条件に心が踊り、笑顔で了承してみた。
これは、なんだか楽しくなりそうな予感大だ。