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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第5章 私立リアリン学園!序章




「よろしくお願いしま~す」

今日は、表通りでのティッシュ配りから。

これも、お仕事の一貫である。

この宣伝で集客はどれだけ期待できるのだろうか、疑問だけど。

一応、お決まりの宣伝パターン、ティッシュ配りとビラ配り。

うちのカフェって、他店が満席な時に客が流れてくるってだけな感じだしねえ。

ま、それだから、ある意味気楽。

そこそこ忙しく、適度に暇もあり。

それに、このピンクのフリフリレースたっぷりのミニスカメイド服なんて、そうそう着れる時ないから今を楽しまなきゃ、ね。

けど………。



あ~~、私、これからどうなるんだろう。



来年4月になったら、教職に就けるかどうかもわからない。

先のことなど、まったく決まってなくて。

決まるあてもなくて。

ずっとここで、こうしてメイド続けるのかな。

それも虚しいなあ………。



そんなことを、ぼんやり考えていると―――。



差し出したティッシュを持つ手が、通りすがりの人にぶつかってしまった。



「………っ、あ、ごめんなさい」



慌てて、謝るけれど。



―――ギロリ。



ぶつかった相手の男の人に、鋭い目つきで睨まれてしまった………。



「痛ぇな。こんなとこでボーッと突っ立ってたら、邪魔なんだよ」



「すみません………」



私は、小さくなる。

ヤバイ~ッ。どうしようっ。

運悪いよぉ。

と、目つきの悪いその人は、私の手から、持っているティッシュをすっと取り上げる。



「メイドカフェ☆モエ~ル………?アホらし」



ティッシュの文字を読み上げると、バカにしたように口の端を上げて、笑う。

私は、その態度にムッときて、顔を上げてとっさにティッシュを奪い返す。



「そ、そんな態度の人には、もらってほしくないです!」



きっぱりと言い切って。

―――あ、………と。

いけないっ、つい反論しちゃった。

キャー、どうしようっ!



「はあ?テメエ、何だよ、その態度………」



―――怖いっ!!



両手をギュッと握りしめる。







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