第33章 私立リアリン学園!~アルバート~ 情熱編
『キスまで』と決めたはずだ。これ以上進んではいけない。
ここまでだ。ここまでにしろ―――。
頭ではブレーキをかけているのに、止まらない。
我慢ができない。
ムクムクと溢れ出ている欲望を、抑えることなど到底できそうにない。
ゆっくりと唇を下へと滑らせながら、胸元のリボンを解き、ブラウスの一番上のボタンに手をかける。
リリカの温かい手の平が、俺の手に重ねられる。ボタンを外すのを阻止しようとしているのだろうか。あまりにも力ない、かわいらしい抵抗だ。
かまわず、二番目のボタンに取り掛かる。
プツン。
三番目のボタンが外れると同時に、ブラウスの隙間から見事な膨らみが現れた。
きめ細かく、なめらかで、弾力のある双丘。何の迷いもなく、その谷間に顔をうずめる。
微かに甘い香りが漂っている。
なんという心地だろう―――。
メイド服姿が見たかったのはもちろんあるが、実は、こうして脱がせたかったのだという本心に気づく。
ピンクのブラウスと白い肌の間で膨らみを覆い隠している黒いブラジャー。色のコントラストが艶かしい。形よく包んでいるその様は、均衡を崩していいものか悩まされる。
取り払ってしまいたいという欲望と、これ以上は進むなという警告が、せめぎ合う。
それでも、やはり欲望の方が圧倒に優っているのは、否めない。