第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~
………楽しく会話してるって思っていいのかな。
昼休みの風紀取締りかあ。風紀委員って大変なんだね。しかも委員長。生徒会を辞めさせられて暇してるかと思ってたけど、アルバートは忙しそうだ。
生徒会以来、アルバートとは話していない。授業で顔を合わせることはあっても、それ以外で接点がないからね。
生徒会合宿でもスケジュール管理したり、先回りして下準備したり、細かいことをよく気配ってくれてたっけ。一緒だったサッカー部員の世話もしてたよね。
仕事はいつもきっちりと無駄なくこなす。人付き合いがいいとは言えないけど、絶対の信頼感は得てるよね。
その後も、数人の生徒を注意していく生真面目な横顔。いつもあの顔してるよね。
笑った顔は、どんなだろう―――?
なんて思いながら、そんなアルバートを遠くから眺め続けていた。