第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~
「あのですね、好奇心とかじゃなくて。あまりにも、あまりにもっ、おかし過ぎるから、質問せざるを得ないんですっ。それにですね、ついでに、もういっこ質問させてください。一体、あなたは、ここで何をしてるんですか!?」
一気に、そう言い終えて。
ハーッと肩で息をつく。
「ん?おかしいのは、とし子先生の方な気がしてきたよ?ここは、かるた部の部室だから、俺がここにいるのは、当然のことで………」
「かるた部?あなたが!?」
太宰さんの言葉を途中で遮って、大声を上げてしまう。
「そうでなければ、ここにはいないよねえ。もしかして顧問を引き受けてくれたのかな?これからよろしく、とし子先生」
………そうか、かるた部。
ここ、かるた部の部室。だから、ここにいるんだ。
私だって、そのためにここに来たんだし。
そうなんだけど!
そういう当たり前の思考に、まったくたどり着けなくなっちゃってたのよ!
普通に考えたら、かるた部員って行き着くとこなんだけど、この人が桁外れにおかしいから、思考を狂わされたんだよ!
「そうです。私が顧問になりました!ついでに言うと、私の名前は、虹野マインです!」
「そうだったねえ。よし子先生」
「………」
この人、名前も覚えられないのかな?相当頭の弱いかわいそうな人だったりする?
あ、なるほど、そうか。
つまり、頭が悪すぎて、留年してるってことか!?