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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~




そのままシドを背負って立ち上がろうとするけれど………。

無理………っ、重いぃ。

その間にも、私の両手もシドの血で赤くなっていく。



どうしよう、どうしよう………。



すぐ目の前の、シドの上着の内ポケットに手を入れる。

スマホと鍵の束。

この中に、あの洋館の鍵もあるはず。

とりあえず、あそこまで運びたいけれど………。



スマホの画面を開く。


電話モードにして、履歴を見る。

一番上に、『ジル』とある。

ジル教頭なら、すべてを知っているから助けてくれるはず。

けれど、あれだけ釘を刺されたのに、一緒にいることを知られたら………。



ううん、迷ってる暇なんかない。

番号を押そうとして。

次の履歴に、ルイの名前を見つけた―――。





トゥルルル、トゥルルル………。



『何の用?』


長いコールの後。

相手がシドだと思っているようで、嫌そうな口調のルイが出た。



「ルイ、助けて」


『マイン先生?』


電話の向こうで、明らかに驚いているルイの声。



「お願い、シドが死んじゃう………っ」


私の目から涙が溢れてきた。

こらえようがないほどに、後から後から涙が伝っていく―――。







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